共生学舎は道路を挟んで南と北のエリアに分かれていますが、北のエリアには産業廃棄物のがれきが大量に埋められています。このエリアも耕作地として活用していますが、小松菜や春菊、ブロッコリー等根の浅い葉菜類は大丈夫ですが、ダイコンやサツマイモ等の根菜類はうまく育ちません。そのため土壌改良を進めていますが、掘り返すとコンクリ―トのブロックや大きな石、セメントの塊などがゴロゴロ出てくるため、除去するために多大の労力を要しています。
また、道路の中央部の空き地にも同様に色々な廃棄物が放置され、ゴミ捨て場になっていたため、実に見苦しい状況になっていました。この場所は人や車が行き来し、共生学舎の玄関口にもあたることから花壇を作ることにしました。しかし、当初は折角花を植えてもうまく育ちませんでした。そのためゴミを除去し土壌改良を行い、メンバーがさまざまな花を持ち寄るといった努力を続けた結果、美しい花壇に生まれ変わりました。現在は看板を設置し、花壇を管理する担当者を決めて、季節の花を植え付けています。さすがに、この花壇にゴミを投げ捨てる人はいなくなりました。
わが国では、廃棄物処理法が制定されていますが、全国的に見ても不法投棄は後を絶ちません。とりわけ産業廃棄物に関する回復には多大の時間と労力がかかります。安易な不法投棄は後世に対する負の遺産になりますので、厳に謹んでいただきたいものです。
(文責 中尾直史)