自家製の梅干しづくり

6月20日、うみの森保育園の保護者の皆さんや園児達と〝梅漬け〟を行いました。私の生家は梅の名所である奈良市の月ヶ瀬なので、幼少の頃から身近に梅干しがありましたが、祖母や母が作る梅干しは、塩分がきつく、あまり口には合わなかった記憶があります。しかし、ある時に塩分10パーセントの梅干しの作り方を知り、以降毎年この時期に梅漬けを行うのが、恒例の行事になっています。昨年保育園の保護者の方と一緒に漬けた梅干しが好評で、是非今年もやりたいという要望があったため、事前に動画を送って、準備してもらいました。そのため比較的スムーズに梅の漬け込みを行うことができました。また、今回2年前に漬け込んだ梅干しを持参しましたが、近隣の方からも自家製の砂糖を加えた梅干しを提供いただいたため、それぞれ食べ比べる等楽しいひと時を過ごすことができました。その後、ファームに行き、無農薬の赤紫蘇(しそ)の苗を採取し畑に植えつけました。
梅は梅雨時に多くの実をつけますが、そのままでは食べることはできません。しかし、青い梅を塩にまぶしてホワイトリカ―をふりかけ、重石を載せて朝晩容器を揺すって、数日置くと梅酢が出てきます。この後、赤紫蘇の葉を塩もみして〝あく〟を抜き、梅酢に加えると鮮やかな赤色に変わり、一ヶ月ほど置くと梅の実も赤く染まってきます。このままでも十分食べることができますが、三日三晩強い日光の下でカラカラに乾かし夜露にあてると、梅肉が種から外れやすくなりますし、同時にカビの防止にもなります。梅干は酸っぱいために酸性食品であると思われがちですが実は強いアルカリ性食品です。現在、スーパー等には数々の商品が販売されていますが、最近は価格を抑えるために台湾や中国産の梅を使用したものが多くなってきており、高血圧の予防のために減塩の梅干が増えてきています。但し、これらには防腐剤や食品添加剤が多く使用されていますので、是非手作りの無添加梅干づくりに挑戦してみてください。
(文責 中尾直史)

2024年06月21日