食育月間にあたって

この6月は政府の推進する「食育月間」ですが、〝今月は何の月間ですか〟ということを問いかけても多くの人から明確な答えが返ってこないのが現状です。人間が生きていく上で、〝食〟の大切さは言うまでもありませんが、多くの人は食糧危機であるとか、食料の高騰といったことには敏感である一方、食育という観点では関心が薄いように感じています。今一度おさらいの意味で食育に関する国の取り組み経緯を紹介したいと思います。
今から19年前にあたる2005年(平成17年)に「食育基本法」が制定されました。
この主な内容は
◇国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成
◇食に関する感謝の念と理解の必要性
◇食育推進運動展開の必要性
◇子どもの食育における保護者・教育関係者等の役割
◇食に関する体験活動と食育推進活動の実践
◇伝統的な食文化、環境と調和した生産等への配意及び農産漁村の活性化と食料自給率の向上への貢献
◇食品の安全性確保    です。
そして、この食育基本法を踏まえて、翌、2006年(平成18年)3月、政府の食育推進会議において『食育推進基本計画』が算定され、毎年6月が「食育月間」と定められて今日に至っています。
これは食育推進運動を重点的かつ効果的に実施することによって食育の国民への浸透を図ることを狙いとしたもので、現状は各種広報媒体やイベント等を活用した周知や家庭、学校、保育所、職場等に対して、これを食育実践の契機とするよう呼びかけることとしていますが、今一つ盛り上がりに欠けるようです。
私達共生学舎においては、食育と農業体験の輪を広げるということを活動方針に掲げて取り組んでいます。これまでこのブログにおいても様々な観点から〝食育〟に関する内容を取り上げて啓蒙活動を行うと共に子どもや保護者に対する体験学習や推進活動の実践に注力していきたいと思っています。
(文責 中尾直史)

2024年06月21日