今月は『環境月間』であると同時に『食育月間』に定められており、「環境」と「食」に関する非常に重要な月にあたっています。そのため環境省や農林水産省では環境問題や食料問題への更なる意識向上を目的に各種メディアやSNSを通じた情報発信等を行うと表明しているようですが、これらが国民に浸透しているようには思えません。近年、温暖化をはじめとする地球環境といった大きな問題が喧伝されていますが、まだまだ国民の認知度は低く、一人ひとりが〝環境を守る〟〝食を大切にする〟と言った国民運動としての盛り上がりには程遠い状況になっているのは否めません。
まず、環境について紹介すると、6月5日は国連が提唱する『世界環境デー』にあたっています。この記念日は1972年(昭和47年)6月5日からストックホルムで開催された「国連人間環境会議」において、国連が日本の提案を受け入れて定めたものです。そのため、この日には世界各国でも環境保全の重要性を認識し、行動の契機とするための様々な行事が行なわれています。日本では 環境庁の主唱により、1973年度(昭和48年度)から1990年度(平成2年度)までは、6月5日を初日とする「環境週間」が定められており、その後、1991年(平成3年)からは6月の一ヶ月間が「環境月間」となりました。更に、1993年(平成5年)に「環境基本法」が制定され、この日を「環境の日」とすることにし、全国で様々な行事が行なわれることになりました。
それから既に30年以上の歳月が経過していますが、現状は環境問題に関して世界をリードする活動に繋がっているとは言えません。
〝着眼大局、着手小局〟という言葉がありますが、今一度環境の大切さを見直し、一人ひとりが身近なことから実行していきたいものです。
(文責 中尾 直史)