今から20年くらい前まではスーパー等の食品売り場ではお正月の三が日は休みというところがほとんどでした。そのため生鮮食料品は売り切らなければならないということで大幅な値引きが行われることもあって、大晦日は正月用の食料を確保するためのお客で大混雑していたものです。しかし、最近では元日から平常営業するケースも増えてきているため、買いだめをするということもなくなりました。
また、元日から営業している外食チェーン店もあり、家族連れのお客でにぎわっていますが、それでも家族揃って食べるお節料理には根強い人気があります。
〝日本の食文化を伝え継ぐ〟という理念でお節料理の啓発活動に注力している食品メーカーの調査によると、お正月にお節料理を食べる人の割合は約7割で、コロナ禍により出歩く人が減ったこともあり増加傾向にあるようです。
お節料理の食材については十月の中旬頃からスーパーやデパートの食料品売り場に陳列されています。また、オンライン販売による事前予約も増加してきており、以前のように、すべてのお節料理を自前で作るのではなく〝必要なものを購入し残りを手作りする〟というパターンが主流になりつつあります。
わが家でも今年は北海道の業者から海鮮の食材を取り寄せ、スーパーでくわいや蓮根等の野菜や紅白かまぼこ、昆布巻き等を購入し重箱に詰めました。
以前にも紹介しましたが、日本文化の特徴である縁起や願いが込められているお節料理をしっかりと味わっていただきたいものです。
(文責 中尾直史)