安全な食を求めて~生産者の顔

私達NPO共生学舎では『食育と農業体験の輪を広げる』という方針で活動を続けており、私は「安全で安心な食の追求」をライフワークの一つにして、農薬や化学肥料を使わないさまざまな農作物を自ら育て収穫することにしています。
しかし、栽培していない野菜や肉や魚、卵、牛乳、さまざまな加工食品や果物等に関してはすべて購入しており、残念ながら自給自足には程遠い状況です。これらの食材の購入に際しては、極力産地や添加物の使用状況を確認することにしていますが、誰がどういう方法で生産しているのかは分かりません。
安心安全な食材というのは言い換えると生産者の顔が見えるということが必要ではないかと思っています。そのため、米やお茶、果物については、無(減)農薬や有機栽培をされている生産者と連携して、必要とされる方に斡旋することにしています。その中の一人が和歌山県の日高郡日高川町在住の玉置俊久氏で、今年もみかんが届きました。
玉置氏は元、松下電器四国支店時代の同僚ですが、会社を早期退職した後、地元の観光協会の会長や町長を歴任され、現在は自ら〝みかん百姓〟と称し、こだわりの減農薬みかんづくりに注力されています。肥料や農業資材の高騰、猪・鹿の被害といった逆風が吹き荒れていますが、これらと戦いながら安心安全を目指して肥料の有機化や減農薬へのチャレンジを行なっておられます。
今回送っていただいたのは大小取り混ぜた〝ゆら早生〟という新種のみかんですが、濃厚な果汁が口の中に広がりました。
(文責 中尾 直史)

2023年10月25日