食育月間を迎えるにあたって


 早いもので、間もなく5月も終了しますが、6月は内閣府が定める「食育月間」にあたっています。この期間には例年政府が食育推進全国大会を実施するほか、地方公共団体や関係団体等が協力して食育の普及促進に努めることになっています。
前述したように「食」は人間が生きていく上での基本となるものであり、知育・徳育・体育の基礎となるものです。そのため最近は「食」についての関心が高まりつつあるようですが、この一方で単に満腹感が得られれば良いと考えている人が多いのも事実です。また時間的な余裕がないという理由で欠食するというケースも散見されますが、大半は幼少の頃からの食習慣に起因しているのは間違いありません。
日々の食をおろそかにしていると必ず将来的に健康面でのツケが回ってくることになります。命の原点は日々の食生活にあるといっても過言ではありません。
この期間には全国各地で食育をテーマにしたイベントが開催されますので、是非積極的に参加いただくと共に家庭においても食に対する関心を高め、健全な食生活の実践をはかる機会にしていただきたいものです。


「食」をめぐっては、次のようなさまざまな問題がありますので、この機会に順次取り上げていきたいと思っています。
◇ 命をいただくという食に対する感謝の気持ちの欠如
◇ 平気で食べ残すなど「食」を大切にするという心の欠如
◇ 栄養バランスの偏った食事や不規則な食事の増加
◇ 肥満や生活習慣病(がん、高血圧、糖尿病など)の増加
◇ 国の社会保障費と個人医療費負担の増加
◇ 食品添加物・農薬等の「食」の安全に関する問題の増加
◇ 「食」の海外依存度の高まりと伝統食の減少
◇ 孤食、個食などコミュニケーションの欠如、 等
(文責 中尾 直史)


2022年05月29日