前述したように、近年、世界のさまざまな地域で温暖化が原因とされる大洪水、海面上昇、熱波、大型台風、山林火災、干ばつ等が頻発し、生活環境が激変するケースが散見されるようになってきました。
しかし、地球環境の豊かさが失われ続けている一方で、さまざまな自然資源の「消費」が増大を続けています。
現時点の試算では、世界の人々が消費している自然資源の量は地球が生産できる量を上回ってしまっており、地球1.7個分が必要とされています。これを国別に比較すると先進国は多くの資源を消費している一方で、世界には衣食住とりわけ食べていくことに精一杯で自然資源をほとんど使っていない国も数多く見受けられます。
分かりやすいように比較すると、今世界の人達がアメリカ並みの暮らしをすれば地球5個分の自然資源が必要になり、中国では2.8個分、日本では2.2個分、インドでは0.8個分になるようです。
今後、更に人口の増加が見込まれるインドやインドネシア、アフリカ諸国の生活レベルの向上が確実視される中、このままでは地球の資源は早晩枯渇してしまうことになるでしょう。また、新たな感染症の発生や食糧、生態系の崩壊といった深刻な事態に陥ることも危惧されており、温暖化に歯止めをかけなければなりません。
〝自分の一人の力ではどうすることもできない〟と考える人が多いと思いますが、多くの人の力を結集することが大切です。
そのためには、まず自分の日常生活を見直し、『私たちが住む青い星地球を守る』ための行動を起こしていきたいものです。
(文責 中尾直史)