加工品については使われている材料等の表示を確認して購入することが大切ですが、最近目立つのは国内製造という表示です。これらは材料を輸入して国内で加工しているということですから、純粋な国産品ではありません。
また、野菜や果物等の生鮮食料品などは〇〇産という表示がされており、輸入品なのか国内生産品なのかということが分かります。同じ食料品なら輸入品を避けて国内生産品を選ぶという人が多いようですが、ニンニクなどのように圧倒的な価格差があるケースも散見されます。
それでは日本の消費者は何故国産品を選ぶのでしょうか。この理由として農薬の使用量が少ないからということを上げる人が多いと思いますが、実は日本の農薬使用量は国際的にみても中国、韓国と共にトップランクになっています。
このためオリンピック開催の際に諸外国の選手団が生鮮食料品を自国から搬入するといったたこともあったようです。
農薬の使用については農林水産省が定めた厳しい規制があり、適切に使えばほとんどの場合安全が証明されるとのことですが、農薬の健康被害から身を守る方法として、信頼できる生産者が作った物やきちんと検査されて安全が証明されている信頼できる食べ物を買うことが大切です。
そのために最近注目されているのが「トレーサビリティ」と言われる取り組みです。現在は生産者やメーカーサイドでのメリットが大きいですが、将来的には消費者にとっても大いに役立つことになると思っています。
(文責 中尾直史)