究極の地産地消~自産自消

 私達の共生学舎では『食育と農業体験の輪を広げる』ことを活動の大きな柱としています。広さは甲子園球場くらいありますが、この半分が田んぼや竹林等の共同管理地になっており、残りの半分のエリアをメンバーで分割し、それぞれ担当する耕作地を自主管理して野菜作りをしています。そして、種や苗、堆肥を融通しあったり、栽培方法の情報交換をしたり、収穫物を分け合ったりしながら楽しく活動しています。
私も以前勤務していた学校現場で環境や食育の大切さを痛感し、教育活動の一環として「環境・食育教育」に取り組みました。そして、実践することが大切であると考え、自らも野菜作りを始めました。それから早いもので10年以上が経過し、毎年失敗を重ねながらさまざまな野菜を育ててきました。最近は創意工夫によって収穫量が増え、食卓には無農薬栽培の野菜を使った料理が数多く並ぶようになってきました。また、これらの野菜は収穫の都度孫にも送っています。
今年のような猛暑では体力的に厳しい面もありますが、野菜の成長を見守りながら土に触れる生活はストレスの解消にもつながります。そして、自分で作った安心安全な野菜を食べることができるのは何よりの贅沢です。
地球環境にとって有効なエネルギー消費を抑える地産地消の究極の姿は〝自産自消〟ではないでしょうか。
(文責 中尾直史)

2022年11月28日