バランスの取れた食事

 2000年に厚生労働省、農林水産省、文部科学省が「主食、主菜、副菜を基本にバランスのとれた食事を」、「多様な食品を組み合わせましょう」という「食生活指針」を提唱しました。
ここで言われている「多様な食品」というのは数多くの食品を6つのグループに分類し、これらの中からそれぞれ1日に4〜6品目を目標に摂取することで、バランスのとれた食事を摂るようにしようというものです。
これらのグループの中に含まれる食品をあげると次のようになります。
グループの内訳
◇1類:肉、魚、卵、大豆などのたんぱく質
◇2類:牛乳、チーズ、ヨーグルト、海藻類などのカルシウム源になるもの
◇3類:緑黄色野菜などのビタミン、ミネラル源になるもの
◇4類:淡色野菜、果物、きのこなどのビタミンC、ミネラル源になるもの
◇5類:米、パン、うどん、イモ類、砂糖など糖質性のエネルギー源になるもの
◇6類:油脂類、種実類などの脂肪性のエネルギー源になるもの
これらを朝昼晩と3回に分けてバランスよく摂取すると,24~36種類となります。そのためわかりやすいように『1日に30品目の食材摂取』という目標が設定されたのです。
そして、注目すべきはこの中に多くの和食の食材が含まれていることです。
2013年12月、ユネスコの世界無形文化遺産に「和食」が登録され、今世界中で「和食」が注目されていますが、この一方で国内では食事の西欧化が進み、日本の食文化が急速に失われています。
日本人にとって「和食」は、長い年月かけて積み重ねてきた健康を保つための最高の食事といえます。また、近年、問題視されている生活習慣病の大きな原因は〝食〟にあるのは間違いありません。これを機会に改めて毎日の食事を見直していただきたいものです。
(文責 中尾直史)

2022年10月30日