20年後の自分を見据える

  “食を考えるということは20年後の自分を見据えることである”という言葉があります。
これは栄養のバランスや健康のことをあまり考えずに空腹を満たすだけの偏った食事や暴飲暴食、不規則な食事等を続けていると将来の健康状況に大きく関わってくることになるという意味です。
現在日本では糖尿病や高血圧症、動脈硬化に伴う脳や心臓の疾患等の成人病と言われる慢性疾患が増加してきていますが、これは食習慣が大きく影響しています。
社会人として活躍されている働き盛りの人や退職してこれから余生を楽しもうとされていた人が病に倒れるというケースも散見されます。
また、驚くべきことにこれまでは中年以降の専売特許だった成人病が子どもや若者達の間に広がり始めています。そのため最近では成人病という表現ではなく「生活習慣病」という表現になっているのです。
これまでの日本の家庭では米を主食とし魚介類や野菜を取り入れた食事が中心でしたが、戦後次第に欧米式の食生活になり高カロリー、高たんぱくの食事が主体になってきました。この結果、子ども達の背は伸び体格は立派になってきましたが、一方で健康に支障が出始めているのです。
これから20年経つと子ども達は社会人として活躍する年齢になりますが、その際には健康な身体であることが前提です。幼少の頃から正しい食習慣を身につけさせていきたいものです。
   (文責  中尾 直史)

2022年05月15日