地産地消の薦め

 

 先日、食料生産と環境は密接な関係があるということを紹介しましたが、最近「地産地消」の動きが活発になってきています。
スーパーに行くと地元野菜のコーナーが設置され、早朝に収穫されたさまざまな野菜が生産者の名前と共に陳列されています。また、地域によっては自治体や農業協同組合の主導による直売所や、生産者が直接食材を持ち込む方式の売り場も増えてきました。
地産地消というのは地元生産・地元消費の略ですが、以前は地元でとれたものを地元で消費するというのが主流でした。その後、交通網や販売網が整備され、日本各地から食材が届くようになり、食の欧米化に伴い更に世界の国々から珍しい食材が輸入されるようになりました。この結果、食卓には地元以外の地域からのさまざまな食材が並ぶようになってきました。
この地産地消には多くのメリットがあります。
まず、生産者にとっては地域生産物の消費拡大が図られ、規格外の食材であっても販売が可能になるため収入が増える。
消費者にとっては安心安全で新鮮な野菜を入手することができる。輸送費がかからないため価格は安価になると共にCO2の削減がはかれる。生産者と消費者のつながりができ地域活性化につながる、等です。
また、近年学校給食に地元野菜を使った献立を採用する自治体も増えてきています。この結果、地域の食文化の理解が深まり、伝統野菜の保存・継承にもつながるといった副次的なメリットも出てきているようです。
 色々な面で、効果のある地産地消を是非各家庭においても心がけていただきたいものです。
  (文責 中尾直史)
 

2022年08月06日