7月15日は海の日で祝日です。この日の由来は『陽だまりの部屋』でも紹介していますが、国土を海で囲まれた日本はこれまで数々の海の恩恵を受けてきました。最近は魚離れの傾向も指摘されていますが、日本人はこれまで主要なたんぱく源として魚介類を大量に摂取してきました。地球上の水分の97パーセントを占める海水は、ミネラルをはじめとする栄養・滋養に富み生物の連鎖に関連していますが、今この海が深刻な環境汚染にさらされています。
一つ目は地球の温暖化による海水の温度上昇によって、サンゴの白化が進み世界の多くの地域でサンゴ礁が消滅しています。
二つ目はプラスティックゴミの流入によって生じたマイクロプラスチックが魚の体内に取り込まれています。そして、このまま放置すればマイクロプラスチックの量が魚を上回るとも言われています。
三つ目は工場や家庭から排出される有害物質や洗剤、油等による汚染です。
最近はさまざまな種類の飲料がペットボトルに詰められて販売されており、飲んだ後のポイ捨てがあとを絶ちません。これらのゴミは河川を汚染し、最終的に海にたどり着きます。また、私達の周りにはプラスチック製品が溢れ、多くの包装資材にもプラスチックが使用されています。
これらを防ぐには私達一人ひとりが日常の身近な行動から始めなければなりません。まず、ペットボトルのポイ捨てはやめる。マイボトルや紙ストローを使ってプラスチックごみを減らす。生分解プラスチックを使った製品を選ぶ。大量の洗剤や油などを排水溝にそのまま流さない。ゴミ拾いのボランティア活動に参加する等です。
一人の力は小さくても、多くの人の力が結集されれば大きなうねりになると思っています。
(文責 中尾直史)