日本人の精神を取り戻す

今年は国際的にはウクライナやパレスチナをはじめとする世界各地での紛争や気候変動による環境被害等が顕著になりました。
日本においては新型コロナ収束に伴う外国人観光客の増加や企業業績の回復等の明るい兆しが現れると共に日本チームのWBCでの優勝や大谷翔平選手、ボクシング井上尚弥選手の活躍といったスポーツ界での明るい話題もありました。しかし、一方で、殺人や強盗といった凶悪犯罪をはじめ、さまざまな暴力や子どもに対する虐待、学校でのいじめ、職場でのパワハラ、セクハラ、大学における大麻の使用やあおり運転をはじめとする迷惑行為、企業における検査数値の改ざんや食品偽装、詐欺行為、政治とカネの問題等の暗い話題も数多く湧出しました。
このような不祥事については報道されるのは氷山の一角であり、日本全体にこのような事象が蔓延しているのは間違いありません。このような憂慮すべき状況は日本人としての精神的劣化が大きな原因です。
本来、日本は世界で一番古い伝統を持つ国であり、日本人は清らかで思いやりや優しさの心を持つ国民であったはずです。日本の伝統的な行事には邪気を払う、身を清めるという趣旨が盛り込まれており、新しい年を迎えるにあたり、煤(すす)払いをする、門松をたてる、注連縄をはる、鏡餅を飾る、お節料理を作る、年越しそばを食べる、除夜の鐘を突くといった行事もこの一環なのです。
来年は〝日本人の精神を取り戻す〟ためにはどうすればよいかを模索していきたいと思っています。
(文責 中尾直史)

2024年01月04日