私はこれまでの人生の中で多くの人達や書物に接してきましたが、最も影響を受けた人物はパナソニック(前、松下電器)の創業者である松下幸之助氏です。11月27日は松下幸之助氏の誕生日にあたりますので、松下翁に関するエピソードを紹介します。
この日はかつて松下系列の電器店(あなたの街の電器屋さん)の間では『商いの日』と呼ばれていたようです。
松下氏は創業間もない頃〝松下電器が将来いかに大をなすとも一商人たるの観念を忘れず・・・〟ということを常に言っておられました。ある時マスコミの方から「一商人とはどういうことですか」という質問をされ松下氏は次のように答えました。
一つ目は、商売の何たるかを誰よりも良く知っている。言い換えると〝仕事のプロ〟ということです。
二つ目は、相手の立場に立って物事を考え行動するということです。
三つ目は、相手様よりも深々と頭を下げることができる。つまり〝感謝とおわびの気持ち〟を持つということです。
私はこの三つのことは別に商人に限ったことではなくすべての仕事にあてはまるのではないかと思っていますが、この単純なことができていないことが多いのではないでしょうか。
〝自分の担当している仕事のプロとは〟〝相手の立場に立つとは〟〝感謝とおわびとは〟どういうことなのか、各人が今一度考えてみたいものです。
(文責 中尾直史)