日本人の精神の劣化とICT化の課題

最近、日本人の精神が劣化してきている事象が後を絶ちません。以前から自分のことしか考えないという風潮が強くなってきているのは感じていましたが、最近はこれを通り越して、他人に迷惑をかける、被害を与えるといった行為が目につくようになってきました。このような憂慮すべき事例についていくつか取り上げてみたいと思います。
最初はパソコンやスマホを使って、平気で他人を騙(だま)す、迷惑行為に走るという事例です。私も以前は朝起きると真っ先にパソコンのメールを開くことにしていましたが、最近はパソコンを使う頻度が減ってきました。この理由はスマホを活用する機会が増えたことに加えて、数多くの迷惑メールが送られてくることがあげられます。毎日のように銀行、カード会社、アマゾン、ウーバー・イーツ、ファミ・ペイ等を騙(かた)り、振り込み詐欺やパスワードを盗み取ることを目的にしたメールが送られてきます。
明らかに取引のない会社からのメールについては、すぐに削除することにしていますが、そうでない会社の名前を騙(かた)った場合は厄介です。また、定期的に送られてくる地域の回覧にも、毎回のように公共料金の還付金詐欺や振り込み詐欺に注意する旨の内容が目につきます。
日本はICT化が遅れているため、この遅れを取り戻そうとして国や地方公共団体によるマイナンバーカードの導入や個々の企業においてもさまざまな取り組みをスタートさせていますが、個人情報が漏洩したというニュースが相次いでいます。更に、ハッカー集団による攻撃も後を絶たず、身代金の要求やビットコインの奪取といったケースもあります。
今後もICT化の流れは進むことが予想されますが、個人のスキルアップをはかると共にこのような憂慮すべき状況を払拭していくことが大切なのではないでしょうか。
(文責 中尾直史)。

2023年10月10日