4月29日は『昭和の日』で、ゴールデン・ウィークがスタートする初日にあたっています。この日は昭和の時代には天皇誕生日という祝日でしたが、昭和64年1月7日に昭和天皇が崩御されたことを受け、年号が平成に改められることになりました。これに伴い、平成元年からこの日は『みどりの日』ということに名称変更されました。
その後、〝激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす〟という趣旨で『昭和の日』を制定しようという動きが起こり、平成19年にこの日が昭和の日に制定され、今日に至っています。これに伴って『みどりの日』は憲法記念日(5月3日)とこどもの日(5月5日)の間の5月4日に移され、三連休になりました。
現在、昭和元年(1926年)生まれの人は97歳となり、戦前生まれの人も78歳以上になりました。この『昭和の日』を昭和という時代の繁栄と苦難を偲ぶ記念日として子ども達に語り継ぐ日にしたいものです。昭和は敗戦により荒廃した国土を国民の必死の努力によって飛躍的に復興させることができた時代です。言い換えると、今ある日本の繁栄は「昭和の時代」が存在していたからに他ならないと思います。
今、日本はさまざまな面で停滞傾向が目立ち正念場を迎えています。平成の日を祝日にするという意見もあるようですが、苦難に続く繁栄を今後の礎にするためにも、祝日として長く伝えていきたいものです。
コロナ禍が収束傾向にあり、今年のゴールデン・ウィークには久しぶりに連休を満喫したいという人も多いと思います。新緑が美しい自然の中で、最高の大型連休を過ごしたいものです。
(文責 中尾直史)