2月4日は「立春」です。日本では、太陰暦を使用していた時代に一年を二十四等分して、その区切りと区切られた期間を節気とし、それぞれ季節の移ろいを気象や動植物の成長や行動等に託して表していました。
この立春というのは、厳密には〝立春の節入り日〟ということで、この日から立春という期間が始まり、次の二十四節気である「雨水」の節入り日の直前の日までの期間を指します。また、立春は冬至と春分の中間にあたり、この日から立夏の前日までが春ということになります。この期間にはほぼ半月毎に節気が設けられていますが、次第に気温が上昇し、生物の活動が活発化してきます。
この節気は年によって多少ずれることがありますが、今年は次のようになっています。
◇立春(りっしゅん)2月4日・・・・・春の気立つ、東風(こち)凍を解く
◇雨水(うすい) 2月19日・・・・雪が雨水となる、土が潤い起こる
◇啓蟄(けいちつ) 3月6日・・・・陽気地中に達す、巣籠りの虫戸を開く
◇春分(しゅんぶん)3月21日・・・春の半ばなり、雀初めてすくう
◇清明(せいめい) 4月5日・・・・万物発し清浄明潔、つばめ来る
◇穀雨(こくう) 4月20日・・・百穀を生育する雨、葭(あし)初めて生ず
なお、〝夏の気立つ、蛙初めて鳴く〟とされる立夏(りっか)は5月6日です。
また、茶摘みに適した「八十八夜」や台風の到来する「二百十日」や「二百二十日」等の日取りはこの立春の節入り日を基準に定められています。
気が付くと、庭の牡丹の芽も膨らみ始めています。まもなく、日本各地から梅の開花の便りが届き、「春一番」と言われる南寄りの強風が吹き、暖かさと寒さを交互に繰り返しながら、本格的な春が到達します。
(文責 中尾直史)