令和5年の恵方


皆さんは「恵方」という言葉をご存知ですか?
最近は節分に豆まきをし、その年の恵方を向いて太巻きを食べるという風習があるため、この言葉を耳にされた人も多いと思います。
鬼門が北西ということで決まっているのに対し、恵方はその年の歳徳神(としとくしん)がいて、たたり神が来ない良い方角とされており、毎年方角が変わります。
歴史を紐解くと、江戸時代には元日に恵方にあたる神社に参詣する「恵方詣(えほうもうで)」が盛んに行なわれていました。しかし、このような恵方詣は明治以降に徐々に廃れていき、新年の寺社にお参りする初詣という風習だけが残ったようです。
それでは毎年の恵方はどのように決まるのでしょうか。この恵方は毎年の干支(えと)、である「十干」によって決まりますが、実は「東北東」「南南東」「西南西」「北北西」の4つの方角しかありません。
十干=『甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸』 (こうおつへいていぼきこうしんじんき)
この毎年の恵方には以下のような規則性があります。
◇恵方が東北東になるのは「甲」と「己」の年、
◇南南東になるのは「丙」「辛」「戊」「癸」の年、
◇西南西になるのは「乙」「庚」の年、
◇北北西になるのは「丁」「壬」の年、です。
今年の干支は「癸」ですから、恵方はおおよそ南南東ということになります。
また、西暦の下一桁の数字によっても簡単に恵方を知ることができます。
◇東北東になるのは下一桁の数字が4と9の年
◇南南東になるのは下一桁の数字が1、6、3、8の年
◇西南西になるのは下一桁の数字が0と5の年
◇北北西になるのは下一桁の数字が2と7の年  になります。
今年(2023年)は西暦の下一桁は「3」なので、恵方は南南東ということになります。
従って、来年(令和6年・2024年)の干支は「甲辰」ですから恵方は東北東になります。
(文責 中尾直史)

 

2023年02月04日