御節と御節料理の由来

 本来御節(おせち)というのは中国から伝えられた暦上の節目つまり季節の変わり目などにあたる節日(せつにち)・節句のことを指していましたが、日本においてアレンジされ、移り変わる季節の節目として「五節句」だけが残りました。そして、これらの節句には特別の御節料理を作って神に供えていました。
 五節句というのは
◇人日(じんじつ)1月7日 七草 
◇上巳(じょうみ)3月3日 桃の節句 雛祭り 
◇端午(たんご)5月5日 菖蒲の節句 
◇七夕(しちせき)7月7日 たなばた 星まつり 
◇重陽(ちょうよう)9月9日 菊の節句 で、1月を除いてはすべて奇数の重複する日になっています。
やがて一般に祝う節句は正月のみになり、御節は正月に作られる料理のことを指すようになったのです。以前は各家庭で材料を仕入れ御節料理を作っており、私も幼少の頃は料理作りの手伝いをしていましたが、近年はスーパーやデパート、コンビニに加え通販等で簡単に御節料理を入手することができるようになりました。そのため御節料理に込められた意味も知らない人が増えてきているようですが、この詳細については次回に紹介します。
(文責 中尾直史)

2023年01月07日