霜月を迎えて

 11月に入り今年も残り2か月、本当に月日の経つのは早いものです。
とりわけこの数日、朝晩は肌寒さを感じるようになり、気温の低下に伴い、野山の木々の紅葉も急速に始まりつつあります。各家庭においても冬の衣装に切り替え、暖房等の準備をされているのではないかと思います。
この11月は旧暦では「霜月(しもつき)」と呼ばれていますが、この由来は「霜降り月、霜降月(しもふりつき)が省略されて「霜月」に転じたという説が有力です。
また、陰暦10月は日本各地の八百万の神々が出雲大社へ出かけるために「神無月」と呼ばれるということを紹介しましたが、これらの神々が霜月になると戻ってくることから「神来月、神帰月」と呼ばれることもあるようです。
 今月は全国各地で収穫に対する感謝の意を神々にささげる神楽や七五三の宮参りの姿を目にすることが多くなり、文化祭やスポーツの祭典等も開催されます。そして、何よりも注目したいのは宮中行事として最重要な位置づけにある「新嘗祭」や「秘儀・鎮魂祭」です。
この11月には国民の祝日である「文化の日」と「勤労感謝の日」があります。
コロナ禍やウクライナ紛争等で憂鬱な気持ちになることが多いですが、自然に感謝しさわやかな気持ちで深まる秋を満喫していきたいものです。


 (文責 中尾直史)

2022年11月02日