高齢化の現状

 

 日本は平均寿命、高齢者数、高齢化のスピードという三点において、世界一の高齢化が進展している国です。つまり、出生数が減る一方で平均寿命が延びて高齢者が増えているからです。人口構成を表す言葉に、「高齢化社会」「高齢社会」「超高齢社会」というものがありますが、◇高齢者(65歳以上)の人口が総人口に占める割合が7%以上の社会を高齢化社会(aging society)、◇14%以上になると高齢社会(aged society)、◇21%以上に達すると超高齢社会(super-aged society)と呼ばれています。
高齢社会白書によると我が国の総人口は、令和3年10月1日現在、1億2,550万人、このうち65歳以上人口は3,621万人で総人口に占める割合(高齢化率)も28.9%、まさに日本は超高齢化社会になっています。また、「75歳以上人口」は1,867万人で、総人口に占める割合は14.9%、実に国民の7人に1人ということになっています。我が国の65歳以上人口は、昭和25年には総人口の5%に満たない水準でしたが、昭和45年に7%を超え、平成6年には14%を超え、その後も上昇を続けてきました。そして「団塊の世代」が75歳以上となる令和7年には3,677万人に達する見込みです。
我が国の総人口は、長期の人口減少過程に入っており、令和11年に人口1億2,000万人を下回った後も減少を続け、令和35年には1億人を割って9,924万人となり、令和47年には8,808万人になると推計されています。
令和18年には高齢者比率が33.3%となり、国民の3人に1人が65歳以上の者となります。更に令和24年以降高齢化率は上昇を続け、令和47年には国民の約2.6人に1人が65歳以上、更に国民の4人に1人が75歳以上になることが予想されています。
このままでは日本という国の将来は極めて暗いものになってしまいます。私も既に高齢者になっていますが、自分だけのことを考えるのではなく、一人ひとりが後世の人達に負の遺産を引き継がないよう生活していくことが大切であると思っています。
(文責 中尾直史)

2022年09月13日