日本の祝日~海の日

 


7月18日は海の日で、祝日になっています。この日は海洋国家として広く日本国民に海への理解と関心を求めることを目的としており、「海の恩恵に感謝し海洋日本への繁栄を願う日」と定義されています。
もともとは1876年に明治天皇が明治丸を使って東北巡幸された後、7月20日に横浜港に入港されたことに因んで、1941年にこの日を「海の記念日」と定められたのが始まりです。その後、この日を祝日にしたいという運動が続けられ、1996年には『海の日』(祝日)に制定されました。そして2003年(平成15年)からは7月の第3月曜日ということになり、今日に至っています。
 海は地球上の面積の約7割を占めていますが、陸地に比べるとまだまだ未知の部分が多く、これから地球環境の保全・海洋資源の活用・海水の利用等のさまざまな面で海の役割がさらに高まってくると思われます。
日本の国土面積は世界で61番目ですが、国土はすべて海に囲まれているため、排他的経済水域では世界6位となる海洋国家です。これまで、日本は広大な国土も大した資源もないと言われてきましたが、日本近海には豊富な漁業資源があり、これまで日本人の食生活を支えてきました。また、近年、海には大きな資源が眠っていることが分かってきました。世界の多くの地域では現在、海底油田が数多く開発されていますし、日本近海にはメタンがシャーベット状になったメタン・ハイドレートやさまざまな金属が海底から噴出している熱鉱床が発見されています。また、安定的な風力が得られる海洋風力発電の技術も実用化されてきています。このように海洋は素晴らしい資源の宝庫なのです。
日本は、これから海を最大の財産と考え、海との共生をはかっていくことが大切であると思っています。
 (文責 中尾直史)

 

2022年07月19日