中村天風は実業家の資質として大切なことについて次のように語っています。
〝企業が発展するためにはトップの人間力が何よりも大切である。どんなに事業方針が確立していようと経営方策が完備していようとトップに立つ人々のパーソナリティーに
欠陥があれば駄目だ。まず人間を作れ。それから後が経営なのだ。〟
〝金、物質、地位、名誉をものにすれば幸福にも健康にもなれると思いがちだが、それが間違いなのだ。〟〝生命の生存が確保できるのは心と体の両方が大切。心は積極的に、尊く、強く、正しく、清く保って精神を統一し、体は訓練的に積極化する。これを実現することで、体力、胆力、判断力、断行力、精力、能力が身につくことになるのだ〟
〝まず取りこし苦労をしないことが大切だ。困った、弱った、情けないといった消極的な言葉は使うな。また、腹が立つ、助けてくれといった不平不満は口にするな。〟
〝病気や不運に出会った時には感謝と喜びに振り替えるようにせよ。何故なら心構えなり、方法に大きな間違いがあったのを天が教えてくれているからだ。〟
天風の薫陶を受けた実業家は数多くいますが、代表的な人物として松下幸之助(松下電器産業創業者)、稲森和夫(京セラ・KDDI創業者)、越後正一(伊藤忠元社長)、浅野総一郎(浅野セメント創業者)、船井幸雄(船井総研創業者)等があげられます。
最近、これらの実業家の著書を読み返してみると中村天風の教えが如実に活かされていることが分かります。
(文責 中尾直史)
