季節感溢れる日本の暦



 その国の歴史や文化、伝統、生活習慣を知るには暦を見れば良いということを言われますが、最近の日本の暦は年の表示も西暦2022年、月の表示も1月、2月、3月、・・・・12月というのが一般的になっており季節感が薄れてきています。
最近はほとんど見かけなくなりましたが、以前の暦には年の表示として「皇紀」が使われていました。これは日本書紀の紀年に基づき神武天皇即位の年を元年と定めた日本紀元です。そして、この紀元元年は西暦紀元前660年にあたっているため、今年は皇紀2682年ということになります。
月の表示は睦月、如月、弥生、卯月,皐月、水無月、文月、葉月、長月、神無月、霜月、師走と季節の変化を表しています。
更に1年を24等分して約半月ごとに美しい名前をつけたのが二十四節気(にじゅうしせっき)です。日本には春夏秋冬という四季があるため、それぞれの季節には6つの節気が含まれています。そして各季節の初めにあたるのが立春、立夏、立秋、立冬で、
4番目にあたるのが春分、夏至、秋分、冬至で、これらは現在の暦にも表示されています。
 因みに現在の季節である夏を取り上げると,立夏が5月5日、小満が5月21日、芒種が6月6日、夏至が6月21日、小暑が7月7日、大暑が7月23日です。
そして、8月7日は立秋ということで、季節的には秋に入ります。
 この二十四節気以外にも、五節句や節分、土用、八十八夜、入梅、春・秋の彼岸といった雑節があります。これらを生活の中に取り入れ季節感を味わうというのも趣があっていいものです。
  (文責 中尾直史)

2022年07月07日