親の後姿の大切さ

 最近、マスコミ等を通じてさまざまな違法行為や不祥事が報道されますが、これらは氷山の一角であり記事にならないような事柄は数えきれないくらい多数に上っているのは間違いありません。私達はこの現状について批判しがちですが、自分の周辺を見つめ直すと改善しなければならないような事柄が案外多いようです。
 電車内で座席を占有しお年寄りや妊婦の方がいても譲らない、大声で話す、たばこやごみをポイ捨てする、順番を守らず割り込む、乱暴な運転をする、整理整頓せず後片付けしない、いじめや仲間はずれにする、約束を守らない、さまざまなハラスメント等枚挙に暇がありません。
 法律や規則は最低限守るべきことを決めているというものであり、犯罪にならなかったら良い、規則に決められていないから良いというものではありません。
 私達が幼少の頃には、祖父母や両親から〝お天道様が見ている〟〝嘘をつくな〟〝恥ずかしいことはするな〟〝人の嫌がることはするな〟〝弱い者いじめはするな〟という人間としてあるべきことを口酸っぱく言われたものです。
このように人間として大切なモラルについては家庭で教えられてきました。しかし、今、家庭が人間教育する場にはなっていないケースも散見されます。子どもは親の背中を見て育ちます。そのためにはまず親が人間力を高め、子ども達のお手本になることが大切であると思っています。
(文責 中尾直史)

2024年02月22日